SOJO model の適応事例、活動報告

基本計画から行動計画へ

神奈川県南足柄市

E794BBE5838F20009.jpg神奈川県南足柄市は、周囲を山に囲まれ豊かな自然に恵まれた、人口約4万4千人の市です。


E794BBE5838F20013.jpg南足柄市では、住民や関係者の参加で策定した市の保健計画を、実践する過程で次第に行き詰まりを感じ、SOJO modelを採用し、具体化という視点から自分たちの作った計画の見直しから出発しました。

活動の背景

計画策定と推進体制

 南足柄市では、平成17年3月に健康日本21に関連して、市の計画として、「げんき計画~みんなで取り組む健康な地域(まち)づくり~」を策定しました。

 策定後は、みんなで取り組む体制をということで、計画の策定に携わった地域の団体等の代表者からなる「計画推進会議」と庁内の関係課等からなる「げんき計画推進連絡会」を立ち上げました。

 また、地域の団体等が開催する会議・研修などがあるときくと、その場に出向き、計画を説明し、普及啓発と協力をお願いしました。

 さらに、計画の進行管理ということで、推進会議の構成団体の事業計画の確認や実施結果等の報告を受け、見直しをするなど、一般的に計画の推進として行なわれていることを進めていました。
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担当者の思いと疑問

 担当者としては、進め方は一般的であっても、この計画の策定には、多くの住民や関係者の参加と多くの時間をかけて話し合ったという自負があり、関係する多くの団体等がこの計画の推進のために力を注いでくれると思っていたので、同じ進め方でも他の計画とは一味違うと思っていました。

 計画を推進する段階に入り、確かに、いくつかの団体では、計画の普及啓発に力を入れていきました。しかし、多くの団体の事業計画には何ら変化はありませんでした。

 たとえば、行政のある課の計画をヒアリングで、「親子の料理教室」という事業が毎年ほとんど同じ参加者で実施されているということだったので、「せっかくいい事業なのだから、もっと広く募集したら?」と聞いたのですが、担当者は、「参加者が確保できているし、これで目的が達成されているから」と言うことなのです。

 確かに親子のふれあいという目的は達成されているのだろうけど、これでは一部の人だけで終わってしまうのでは?という疑問が担当者に出てきました。担当者は「せっかくつくった計画だけど、やっぱり、事業や計画ってこんなものなのかな?」と。そんな気持ちで日々が過ぎて行きました。

 また、推進会議では、地域の健康づくりのコーディネーターとなる健康づくり推進員の養成について、検討部会を設けて、その必要性から検討をはじめ、部会では、推進員は必要であるという共通理解のもとに話し合いました。

 しかし、どう育成していくかとなると、そこで出てくる意見は、「地域での活動はやはり自治会を通さないと」とか、「でも自治会の役員としての位置づけでは任期が1~2年なので長続きしない」とか「○○はダメだ」とか、問題や疑問ばかりで、なかなか方向性が決まらず、結局、「とりあえず、取り組みやすい運動をテーマにやってみよう。」ということになりました。

 そこで、県内のいくつかの市町の健康づくりに関係する推進員の情報を集めましたが、どこも計画の中で私たちがイメージした活動をしているところは無く、しかもほとんどが行政のお手伝いやら活動が低迷していたのでした。

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先進地の視察

 そんな折、健康づくりには人一倍関心のある市長が、「前々から気になっていたN町に視察に行くから参考にしなさい」ということで担当者を連れて視察に行くことになりました。

 その町は、ケーブルテレビの設置やそのケーブル網を使った在宅ケアシステム、テレビによる食生活改善や体操等の啓発、そのほかには無料の健診、農業特区による農産物での町おこしなど、中央との太いパイプにより多額の国庫補助金を投入した結果、国保税の減額という効果を生んでいたのです。

 しかし視察の最後になって、N町の担当者の口から「行政主導の取組みには限界を感じ、これからは住民主導で進めていく」という一言を聞いたのでした。実は、市長はここのマネをしたかったらしいのですが、成功を収めていたかに見えたこの町も、方向転換ということで、「私たちは一体何をしにここに?」と・・・。

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SOJO modelとの出会い

 その視察の帰り道、市長の、「住民主導の進め方で何かいい進め方はないだろうか」という言葉で、以前、保健師がセミナーに参加した「地域づくり型保健活動」が話題になりました。

 「データを重視する市長の性格を考えてこの計画を策定してきましたが、もう一歩進んで地域に根づいた活動にするには、この方法(地域づくり型)がいいのでは・・・」という保健師の言葉も加わり、市長も納得。そして、話は進み、後日、市長とともにへルスプロモーション研究センターの岩永俊博先生を訪ねたのでした。

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